ダヴィンチ・コード アドバイザーズ著者「ダン・ブラウン」は数学者の父と宗教音楽家の母という家庭環境で育った。科学対宗教という二律背反とも環境であるが、このことは、スイスの物理学実験室とバチカン市国を舞台として展開する「Angels & Demons」に生かされている。フィリップス・エクセター・アカデミーを卒業後、同校で英語の教師として勤務、その後作家活動を開始し、1996年に、「Digital Fortress」を発表。
監督賞を筆頭に、撮影賞、編集賞、音響賞、音響効果編集賞などオスカー5部門に輝いた、スティーヴン・スピルバーグ入魂の「戦場」ドラマである。
最初の映像には度肝を抜かれてしまった。
幸運にも戦争を知らずにいられる世代の日本国民にとっても、本作は安穏と楽しんで観ていられない何かを突き付けてくる。生々しいモノが苦手な私には胸が悪くなる程、ノルマンディ上陸作戦の戦闘シークエンスはリアルであり、戦争映画の描写とカメラワークに革新をもたらした手柄が確かにこの映画にはある。ライアン2等兵を救えと言うミッションと信憑性はモチーフとして力がない、じゃあ一人息子はどうなるんだよ、という突っ込みを入れたくなるが、まさか一人息子は徴兵されないなんて軍規は無いよね(^^;)。ともあれ、訃報を伝えにやって来た軍人に、全てを悟り腰砕けで座り込んでしまう母親のシーンは、一言の台詞も無くとも戦争の悲惨さが胸を打つ。トム・ハンクス演じるジョン・ミラー大尉はさすがに手堅い演技、報告に訪れた前線作戦本部のくだり、大尉のうらやましそうな眼差しは戦争の悲惨さをさりげなくも見事に語っている。このミッションの目的となっているライアン役マット・デイモンが若手スターだけに取沙汰されるが、果たしてどうだろう? それよか実戦体験の無い新米アパム伍長役のジェレミ・デイビスの演技が光っている。足がすくんでしまう腰抜けを、戦争を知らない我々は決して笑う事は出来ないだろう。壁が崩れいきなり敵と対面してパニくるくだりなども決して笑えない。ベテランらしいホーバス軍曹やどこか飄々としたメリッシュ2等兵など、脇役を固めた役者が達者だからこそ、本作は傑作と成り得ている。
第2次世界大戦を舞台に描いたもので、169分という長編映画である。はじめのノルマンディー上陸作戦のシーンはリアルすぎて感動ものであるし、(グロテスクな映像が苦手な方は注意)俳優たちは実際の戦闘訓練をつんで撮影に臨んだというのだからすごい。音楽があまり使われていないのも、戦争映画としてはリアリティが良く出ているといえるだろう。しかしながら、リアルさを追求しているだけにストーリー性はあまりないように思える。ライアン2等兵を助けるためだけに過酷な指令が出されることも不可解に思える。とにかく、「これが本当の戦争なんだ」と思えるような作品であり、ストーリーにあまりこだわる人でなければぜひお勧めである。 |
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このページの情報は 2006年7月19日19時38分 時点のものです。 |


