「ダヴィンチ・コード」は映画にもなった実際のレオナルド・ダヴィンチが残したミステリー。その真実に迫ります

ダヴィンチ・コード アドバイザーズ

著者「ダン・ブラウン」は数学者の父と宗教音楽家の母という家庭環境で育った。科学対宗教という二律背反とも環境であるが、このことは、スイスの物理学実験室とバチカン市国を舞台として展開する「Angels & Demons」に生かされている。フィリップス・エクセター・アカデミーを卒業後、同校で英語の教師として勤務、その後作家活動を開始し、1996年に、「Digital Fortress」を発表。
ニューヨークタイムズ紙を始めと主要なにおいて位を続けるという爆発的なベストセラーと40か国語以上に翻訳された。

 

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ダ・ヴィンチ・コード ヴィジュアル愛蔵版
ダン・ブラウン

ダ・ヴィンチ・コード ヴィジュアル愛蔵版

価格:¥ 4,725
納期:通常24時間以内に発送

人気ランキング : 65281位
定価 : ¥ 4,725
販売元 : 角川書店
発売日 : 2005-09-01

だまされた。

世界的にヒットした本書。でも「「反」ダ・ヴィンチ・コード―嘘にまみれたベストセラー」をよんで目からうろこが落ちた。ここまで平気でうそをつく作者はたいしたものだし、うそをほんとと思わせる手法筆力はたいしたものだと思う。本書を読む人は前述書を読んで比較検討して冷静に判断することをお勧めします。

装幀は見る価値はあるかな?

ラテン語が幅をきかせた中世からの秘密結社の詩が現代英語のスペルの詩で、おまけに神の言のように英語を常用している秘密結社なんて、ずいぶんとおかしな設定だ。ラテン語の詩の謎解きでもした方が、まだもっともらしく見えるのに。聖杯中毒のおっさん達の幻想の世界が、この本の世界だ、というような結末には白けたし。
ただ、この版に掲載された絵や写真をはじめ、装幀は見るだけの価値はあるかな?

キリスト教の入り口

数年前からダ・ヴィンチの作品の謎に迫る番組をよく見かけるようになり、本書も学術書に近いものと勘違いしていたので、読みやすい語り口と普通の小説仕立てになっていることに肩すかしを覚えた。
しかし、読み始めると内容は濃く、知らなかった事実が次々と示され非常に興味深かった。

特にヴィジュアル愛蔵版で読むことが、この作品を最大限に楽しむ秘訣だと思う。美術作品をタイトルだけで思い浮かべることのできる美術通ばかりではないと思うし、「モナリザの微笑み」ほどポピュラーな作品であっても、その詳細(例えば背景など)までつぶさに覚えている人は少ないと思うからである。加えて、紋章や建造物の細工などを言葉と写真の両方で確認しながら読み進められるのは有難かった。

周囲でもよく聞かれた「キリスト教徒ではないからピンとこない」という点についても、そう気にならなかった。特に異端として隅に追いやられるに至った密教の起源などについては、うまく表現していたように思う。
ミステリーそのものが弱いと思われる向きもあるかと思うが、その点については、伝えたい内容と伝える手段のバランスを取ればここに落ち着くのではと思う。
本書を読んで、今まで訳がわからなかった映画「アイズワイズショット」の意味が多少わかったし、食わず嫌いだった映画「パッション」についても観てみたい気がしている。

この小説を読むなら、このヴィジュアル版で

ダヴィンチ・コードに出てくる美術品を、適切な場所で図版を載せてくれているおかげで、小説で描写されている内容を的確にイメージすることができます。この小説を読むなら、このヴィジュアル版がもっとも適していると言えます。
さて、小説の方ですが、サスペンス小説の部類に入るかと思います。冒頭から殺人事件が起こります。まさかこんな下手な展開はないだろうと思いながら、その通りになったり、小説としてのおもしろさはもう一つのようです。
謎解きの方もダヴィンチが残した謎の話かと思っていましたが、ダヴィンチを崇拝する亡くなった祖父がのこした謎を解く物語でした。
キリスト教社会で、この本で紹介される聖杯の解釈がどう受け止められるのか気になるところですが、自分にとっての聖杯伝説は、月でモノリスが発見される程度しか重みがないので、たいした興奮も覚えなかったといったところです。
センセーショナルな話題性に加えて、とにかく立ち止まらずに速く読み進めるスタイルの小説で、本の厚さの割に文字が大きいので、実は読むのにそんなに時間がかからないといった、ベストセラーの条件もそなわっています。時間があるときに、手に取ってみるのが良いと思います。
後、映像にするとグロテスクな絵になるシーンもあるので、私は映画を見に行かないと思います。

一般日本人向けではない作品

なぜか最近話題になっている本。

 ハーバード大学宗教象徴学教授ロバート・ラングドンが講演旅行でパリに滞在中、その許に一人の刑事が訪れる。刑事によると、ルーブル美術館ジャック・ソニエール館長がダイイング・メッセージを残して何者かに殺されたという。
 その日ソニエール館長と会う約束をしていたラングドンは、事件現場であるルーブル美術館に向かうのだが、そこに暗号検査官ソフィーが現れ、ラングドンとソフィーは事件に巻き込まれながら、残されたダイイング・メッセージを手掛かりにソニエール館長殺害の謎に迫る。

 作品のテーマとしては、それほど新鮮味のあるものではない。謎を解く手掛かりも、アナグラムやラテン語といった一般日本人にはあまり馴染みのないものが多い。また、西洋宗教史や美術史に関する教養を基礎にしているので、西洋人にとっては、我々が小倉百人一首や万葉集を題材にした小説を読むような感覚なのだろうが、そういった感覚でこの作品を読める日本人はそう多くないだろう。
 読後も、それほど実りある作品とは思われなかった。ただし、マグダラのマリアやグノーシス崇拝などキリスト教が抱える問題を学ぶに当たっての入り口にはなるかもしれない。

 結論として、それほど他人に強く勧められる本ではない。それでもこの作品を読みたいと思うのなら、この愛蔵版で読むのが良いと思う。
 作品の舞台となるヨーロッパの古建築物の内装や、謎解きの鍵となる美術作品および様々なアイテムを明確にイメージする上で、挿入された多くの図はとてもあなたの役に立つだろう。

 ただ、この愛蔵版は少し値段が高い。そのためにこの本を手に入れることを躊躇するかもしれない。
 でも、それはそれでかまわないと思う。なぜなら、あなたに与えられた時間には限りがある。その限られた時間の中で、あなたに多くの果実をもたらしてくれるいわゆる「読むべき本」は、他に五万とあるのだから。

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このページの情報は
2006年7月19日19時38分
時点のものです。

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