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西岡 文彦 |
価格:¥ 882
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人気ランキング : 10610位
定価 : ¥ 882
販売元 : 講談社
発売日 : 2006-04 |
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モナ・リザブームの中で静かに輝く、正統的レオナルド・ダ・ヴィンチ研究入門書 |
ダヴィンチ・コード出版と映画化に伴ってますます軽薄なモナ・リザ本が氾濫する中
巷に流通しているモナ・リザ言説に対して冷静な姿勢で検証している点に、まず嬉しさを感じた。
また、本書中には美術評論が「難解で分からない方が優れている」ように評価されてきた経緯とそれに対する批判的な視座が見受けられるが
その意識のためか、内容の充実度に対して、全体に非常に分かりやすい文章で構成されており、美術評論になれていない人が読んでも充分理解できるものになっていると思う。
さすがはTV番組「世界一受けたい授業!!」で指名されただけある。
モナ・リザそのものの図版を用いての解釈には
印刷の精度の問題もあり、少し理解しづらい点もあったが
レオナルド・ダ・ヴィンチの生育歴や人となりの紹介のみならず
絵画等作品が、技術的出来映えのみならず時代そのものに対する卓越した見識を含むものであることが解説されており
レオナルド・ダ・ヴィンチに関するさまざまな知識を得られる点も私にとっては貴重だった。
単純にレオナルド・ダ・ヴィンチの作品のみを紹介/解説するのではなく
アルプスを挟んだ北と南の文化的風土の違いに基づき
彼の作品の特殊性を論証するあたりにも深みを感じた。
基本的には流行によって淘汰されることのないテーマが扱われていると思うが
同時に「モナ・リザ」という命名自体がイタリア人レオナルドによってなされる筈はなく
また、イタリア語と同系統の言語を用いるフランス人もこの作品を決して「モナ・リザ」とは呼ばない、という点から
話題の『ダヴィンチ・コード』にささやかにして極めて効果的な批判をしている点にも面白さを感じた。
なぜ、「モナ・リザ」の命名問題が『ダヴィンチ・コード』批判になりうるのかについては
どうぞ本書をお読みになってニヤリとなさってください。
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彼はずっと前からモナ・リザに一家言を持っていた人です |
西岡文彦氏のモナ・リザ本は「2時間のモナ・リザ」や「絵画の読み方」など、過去に数度出ている。いずれも彼らしい明確かつ合理的な指摘、しかも読み物としてもめっぽう面白い良本だった。それだけにこの久しぶりの新刊しかも新書、は、過去のネタの焼き直しを危惧していたのだが、さにあらず。さすがに長年、本作りにこだわりを見せてきた氏だけあって、ふんだんに新しい知識・情報・ネタを提供している。特に過去のモナ・リザ文献を紐解くアプローチはこれまでほとんど見られなかったもので、かなり新鮮かつ衝撃。「ダヴィンチ・コード」以前から、モナリザの特異性を説き続けてきた西岡氏ならではの慧眼が随所に活かされている。読んで損はない。